2018/4/10 火曜日

ドクターハートのつぶやき

Filed under: プライベート — yo @ 11:25:34

肺高血圧症

通常の血圧、即ち体血圧は、収縮期圧120mmHg 、拡張期圧80mmHg程度です。一方、肺動脈圧は、収縮期圧20mmHg 以下です。拡張期圧も、測定は可能ですが、小さい値なので、通常平均肺動脈圧(mPAP)で表します。この値が25mmHgを超えるとき、肺高血圧と定義されます。体血圧を凌駕するほどの高血圧になることもあります。

肺動脈圧は、直接的には、右心カテーテル法により測定されますが、現在では、心エコー法により推定されるのが一般的です。

さて、肺高血圧症は、比較的まれな疾患で、注目度が低い病態ですが、治療法をはじめ、病態解明など未解決のことが多く残されています。

その症状は、ありふれた症状で、その分、見逃されている可能性がある病態でもあります。症状として多いのは、労作時の息切れ、浮腫、倦怠感などです。

頻度のたかいものは、息切れです。同年齢の人に比べて、同じ作業・労作をしたとき、早めに息切れや、倦怠感などにより、労作時を中断せざるを得ない、息切れの回復が遅い、などが最初の訴えとして気づかれること多いようです。この時、心不全や、呼吸器疾患と診断され、発見が遅れてしまいます。

むくみ(浮腫)にも特徴があります。その原因は、肺動脈圧を反映した右心不全です。静脈系の鬱滞が著明になります。手足のむくみが一晩くらいの安静では解消せず、肝臓など内臓のむくみのために腹満、もたれ、等の消化器症状が出てきます。

利尿剤に対する反応も鈍く、尿は出てもむくみは退かない、などジレンマに陥ります

肺高血圧症は、種々の原因により肺小動脈壁の変化が起こり、肺血管抵抗が増し、発症します。この高血管抵抗を改善する薬剤は、今のところ十分薬効を発揮しているとはいえません。

現在、全世界的に、病態解明と治療薬開発が進められていますので、その成果を期待しましょう。 

2018/2/22 木曜日

ドクターハートのつぶやき

Filed under: プライベート — yo @ 9:57:52

血圧の季節変動:冬は高く、夏は低い

血圧は、「冬は高く、夏は低い」.この血圧の季節変動は、多くの人がそう思っていることです.私自身も、経験的に、そのように考えておりました.ところが、驚いたことに、これの裏付けとなる大規模な研究成績は、これまでのところ見当らず、経験的、感覚的に、認識しているものでいた。.

最近、この考えを裏打ち出来る、大規模研究成績(Big Data)(BMJ Open誌 20182月)が発表され、医療現場としては、力強い援軍を得たと、意を強くしています。今回は、その中の「収縮期血圧」に関する結果の一部を紹介しましょう。

解析の対象となったのは、日本人約45千人(平均年齢53歳、男83%、 降圧薬服用者39%).血圧は個個人の生活の中で測定され、データは、自動的にインターネット上のサーバーに送信、蓄積する方法で、収集されました.(オムロンヘルスケア社構築ウエルネスリンクシステム)

その結果で、収縮期血圧の変動を見てみると、血圧値のピークは12月、ボトムは7月(データ収集24ヶ月)で、われわれの「フィーリング」と一致するものでした.寒い時期に、血圧は高値となり、心臓発作や、脳卒中が心配されるのも、データとして頷けるということです.

血圧以外にも、「経験的に」理解していても、多数のデータとしての裏付けに乏しいものも多くあります.今後この様なICT(情報通信技術)を活用して、従来把握することが困難であった多様な健康関連ビッグデータが得られるようになり、健康管理に役立たせることが出来る様になることが期待されます.

2018/1/5 金曜日

2018newyear!

Filed under: プライベート — yo @ 9:13:57

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新年あけましておめでとうございます!

今年もどうぞ『福岡医療blog』を

よろしくお願いいたします(o〃_ _ )o

2018年の目標は決まりましたか??

今年は昨年以上に福岡医療の最新情報を届けることを目標に、

blogを更新していきたいと思います!(`・ω・´)

みなさんにとって すてきな2018yearになりますように・・(*´∨`*)

2017/12/28 木曜日

お知らせ

Filed under: プライベート — yo @ 13:45:13

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年末年始に伴い、平成29年12月29日(金)

〜平成30年1月3日(水)の間は

窓口業務を休業させていただます。

みなさま今年一年どうでしたか?

2018年も福岡医療のブログをよろしくお願いいたします。

よいお年を\(^o^)/

2017/12/20 水曜日

ドクターハートのつぶやき

Filed under: プライベート — yo @ 16:59:48

血圧は 130/80mmHgを超えてはならない

これまで、血圧は、収縮期圧(SBP)140mmHg, 拡張期圧(DBP)90mmHgをともに超えないように、といわれていました。(JHS2014) この値は、国際的にも広く採用され、また、我が国での高血圧症の降圧目標にもなっています。

 ところで、最近、アメリカの基準的な循環器学会(AHA,ACC)から、実に15年ぶりの改訂版「高血圧の予防、検出、評価、管理のためのガイドライン」JNC−8が発表されました。それによれば、最軽症の高血圧症(ステージ 1)は、SBP130139mmHg、またはDBP8089mmHgと定義されています。これが、本稿のタイトルの意味です。

  ステージ 1 の高血圧症に対しては、非薬物療法 即ち 健康的な食事(DASH Dietary Approach to Stop Hypertension  :十分な野菜、果物、低脂肪の乳製品、控えめの肉類、砂糖類), 減塩食、カリウム摂取量増加; これで降圧が得られない場合、ASCVD Risk Calculator (今後10年間の動脈硬化性心血管疾患発症リスクの計算式)で 10%を超えるとき、薬物療法を開始する。この計算式は、日本ではまだ採用されていませんが、インターネットで検索すれば見つかりますので、試してみて下さい。

高血圧症の基準が引き下げられたことにより、高血圧症患者数は増加することになりますが、薬物治療開始前のステップを十分に活用することで、実際に薬物治療に移行する患者数は、現状の数%増にとどまると試算されています。

 JNC-8は、現在改訂に向かって作業が進められている我が国の高血圧治療ガイドラインへも影響を与えることは必至です。

 

2017/11/20 月曜日

ドクターハートのつぶやき

Filed under: プライベート — yo @ 13:16:19

コレステロールはどこまで下げる?

lower is betterPCSK9阻害薬の登場

 

lower は、low「低い」の比較級、betterは、good「よい」の比較級、「低ければ低いほどよい」という意味;受験英語を思い出した人も? 実はこれは最近のコレステロール値についてのコメントです。

コレステロール(正確にはLDLコレステロール、いわゆる悪玉コレステロール)が高いことが動脈硬化性疾患、特に冠動脈疾患のハイリスクであることは、既にひろく知られていることです。そして、その治療薬として、スタチンと総称されているグループ(メバロチン、クレストールなど)が使用されています。そのおかげで、コレステロールの管理はかなり容易になり、虚血性心疾患の予後は、著しく改善しました。

それでも治療抵抗性のケースも多くあります。

最近、スタチンとは異なったメカニズムでコレステロールを下げることが出来る、PCSK9阻害薬(エボロクマブ、アリロクマブ)が登場しました。これは、スタチンでも治療が困難であった高コレステロール血症にも効いて、そのコレステロールを下げることが可能となりました。また、下げすぎても都合の悪い事象は出現しないことも分かりました。

この様な背景から、コレステロールをどこまで低下させるか、その「目標値」についても議論されています。そして、その結論がタイトルのことばです。

コレステロールは低いに越したことはなく、下げられる限り下げましょうというのが現在の考え方です。

 

PCSK9: proprotein convertase subtilisin/kexin type 9

2017/10/24 火曜日

ドクターハートのつぶやき

Filed under: プライベート — yo @ 9:29:06

動脈硬化症は、「病名」ではありません

 

動脈硬化は生後間もなくから始まり、一生つきあわなければならない動脈の変化です。

動脈は、内膜、中膜、外膜の3層から成り立っており、動脈硬化が発症するのは、最も内側の、血液にいつも接している内膜です。この表面を覆っている内皮(一種のバリアー)が血流の勢いなどのストレスで傷つくと、血液中のLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)などがしみこみ、粥腫(お粥のような塊)(じゅくしゅ と読みます、粥一字ではしゅくと読みます)を形成します。これが、動脈硬化症の「コア」となり、壊れて血栓源となったり、炎症を起こして繊維成分を巻き込んだりして硬くなって、動脈硬化が発現・進展します。動脈硬化とは、元々このような変化を表す病理学的用語です。従って病気の名前(病名)ではありません。

さて、動脈は、体中の臓器に分布しています。臓器障害の原因がそこの血管の動脈硬化症であるとき、動脈硬化性疾患と呼びます。例えば、脳であれば「動脈硬化性脳疾患」(脳梗塞、脳出血など)、心血管であれば「動脈硬化性心疾患」(心筋梗塞、狭心症など)という“病名”が生まれます。

 動脈硬化は加齢に伴って進行するものですが、特に進行を助長する因子を危険因子(高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、肥満など)と呼びます。日本動脈硬化学会では、これらに加えて高尿酸血症、睡眠時無呼吸症候群なども高リスク病態に追加しました。

動脈硬化性疾患はいずれも生命を脅かす血管病です。このような危険因子を可能な限り排除して、動脈硬化性疾患の予防に努めたいものです。

2017/7/27 木曜日

獅子舞〜\(´ω` )/

先日、オープンキャンパスの途中に

『獅子舞』がやってきました(´^ω^`)

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祖原の地域行事として毎年行っています。

頭を噛んでもらうと、悪魔祓いされるとか・・・・!

オープンキャンパスに参加されたみなさまにとって

よりいい1年でありますようにとお願いしました(●´艸`)

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2017/7/26 水曜日

ドクターハートのつぶやき

Filed under: プライベート — yo @ 10:01:35

ふた通りの「心不全」の成り立ち

心臓が一回収縮するときに心臓(左心室)から拍出される血液量を、1回心拍出量といいます。この値に1分間の心拍数を掛けると1分間に心臓から拍出される血液量になります。これを、心拍出量といい、心機能を表すひとつの指標です。

正常な人では、一回の心拍出量は、100ミリリットル程度です。従って、脈拍60/分であれば、100×606000ミリリットル、つまり6リットルの血液が1分間で拍出されています。人の血液量は、体重の1/13程度です。体重60Kgの人であれば、60×1/134.6キログラム=4.6リットル、つまり、体中の血液の半分以上を1分間に循環させているということになります。心臓はなかなかの働きもの!でしょう。

一方。心筋梗塞などで、心臓が弱るとパワー不足となり、心拍出量も少なくなります。(低心拍出量状態)。結果、脳血流の低下(意識低下)、腎血流の低下(尿量減少)、末梢血流の低下(手足の冷感)などの症状が出現します。「心不全」のひとつのパターンです。

さらに、パワー不足は、左心室の上流(つまり、肺)の血液循環を滞らせます。(うっ滞)。その結果、肺血流のうっ滞、広く静脈系のうっ滞、を来します。この循環血液うっ滞状態をうっ血といいます。静脈系のうっ血状態が続けば、静脈内圧が上がり、細静脈の壁から血液成分(水分、血漿)が組織間隙に浸みだし、むくみ(浮腫)を形成することになります。つまり心不全のもう一つの形、全身のうっ血が目立つ 「うっ血性心不全」です。

同じ「心不全」と呼ばれる中には、その起こり方の違いから、ふた通りがあると云うことができます。それぞれのパターンによって、対処、治療方法は異なります。

2017/2/27 月曜日

ドクターハートのつぶやき

Filed under: プライベート — yo @ 16:34:55

難治性高血圧症(治療抵抗性高血圧症)

 

今回から、循環器病関連の話題に戻ります。

今回は、難治性高血圧症(治療抵抗性高血圧症)をとりあげます。

これは、血圧を下げようと降圧薬を複数使っても、なかなか旨く下がってくれない、そのような高血圧症の総称です。

高血圧治療に用いられる薬剤は、主として次のような4「クラス」から選択されます。即ち、々澎詰尿薬、ARB(アンジオテンシン受容体ブロッカー)/ACE阻害薬、カルシウム拮抗薬、β遮断薬、です。

難治性高血圧症(治療抵抗性高血圧症)とは、「利尿薬を含む異なるクラスの降圧薬3剤を用いても目標とする血圧値が得られない高血圧症」と定義されています。

この中には、「高血圧になる『原因』がある」ものがあります。これは、「2次性高血圧症」と呼ばれます。これに対して、主として遺伝的な要素を持つ、原因不明の通常遭遇する高血圧症を「1次性高血圧症」と呼んでいます。

難治性高血圧症の中には、この「2次性高血圧症」が含まれていることがあります。例えば、腎臓病や腎血管の狭窄が原因であるもの、血圧を上昇させるホルモンを分泌する副腎皮質の過形成(原発性アルドステロン症)、副腎腫瘍に基づくもの(クッシング症候群)などがあります。これらは、一般的な降圧薬治療だけでなく、その原因を取り除く治療が必要となります。

降圧に苦労する難治性高血圧症の中には、通常の高血圧症とは異なった、血圧を上昇させる原因疾患が存在するかもしれないということも考慮に入れて対応しなければなりません。

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