2017/12/20 水曜日

ドクターハートのつぶやき

Filed under: プライベート — yo @ 16:59:48

血圧は 130/80mmHgを超えてはならない

これまで、血圧は、収縮期圧(SBP)140mmHg, 拡張期圧(DBP)90mmHgをともに超えないように、といわれていました。(JHS2014) この値は、国際的にも広く採用され、また、我が国での高血圧症の降圧目標にもなっています。

 ところで、最近、アメリカの基準的な循環器学会(AHA,ACC)から、実に15年ぶりの改訂版「高血圧の予防、検出、評価、管理のためのガイドライン」JNC−8が発表されました。それによれば、最軽症の高血圧症(ステージ 1)は、SBP130139mmHg、またはDBP8089mmHgと定義されています。これが、本稿のタイトルの意味です。

  ステージ 1 の高血圧症に対しては、非薬物療法 即ち 健康的な食事(DASH Dietary Approach to Stop Hypertension  :十分な野菜、果物、低脂肪の乳製品、控えめの肉類、砂糖類), 減塩食、カリウム摂取量増加; これで降圧が得られない場合、ASCVD Risk Calculator (今後10年間の動脈硬化性心血管疾患発症リスクの計算式)で 10%を超えるとき、薬物療法を開始する。この計算式は、日本ではまだ採用されていませんが、インターネットで検索すれば見つかりますので、試してみて下さい。

高血圧症の基準が引き下げられたことにより、高血圧症患者数は増加することになりますが、薬物治療開始前のステップを十分に活用することで、実際に薬物治療に移行する患者数は、現状の数%増にとどまると試算されています。

 JNC-8は、現在改訂に向かって作業が進められている我が国の高血圧治療ガイドラインへも影響を与えることは必至です。

 

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