2016/11/18 金曜日

ドクターハートのつぶやき(22)

Filed under: プライベート — yo @ 16:16:48

冠動脈検査の進歩:CT検査

狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患の診断には、冠動脈に造影剤を注入し、その「影」をレントゲン撮影し、ムービー表現(シネアンギオグラフィー、ビデオアンジオグラフィー)により、視覚的に判断すること(「冠動脈造影法」)が基準です。

しかし、この検査は、冠動脈入口部にカテーテルを挿入しなければならないという、観血的(侵襲的)方法であり、被検者に少なからず苦痛を強いることになります。

CT検査は、脳(出血、梗塞、腫瘍など)や、肺(結核、癌など)など、動かない対象の静止画像の撮影、病巣の検出には広く採用されている検査です。しかし、動きの激しい被写体つまり冠動脈などへの応用は、レントゲン爆射時間を短時間にしなければならない、同時に多方向から撮影する必要がある、等の課題が解決されず、遅れていました。

最近、このような技術的な問題の解決が進み、カテーテルを挿入しないで経静脈的に造影剤を注入する、造影CT検査でも、動きの激しい冠動脈の描出も可能となり、従来の冠動脈造影法に匹敵するqualityになって来ました。更に、冠動脈に色をつける、それを平面図にする、等の画像処理の進歩も相まって、ある意味では、冠動脈造影法を凌駕する画像表現が得られる様になりました。このため、冠動脈疾患が疑われるときには、先ずCT検査が選ばれるまでになりました。

被検者の受ける苦痛が少なくなった一方、造影剤必要であること、放射線被曝が大きいこと、など課題はまだ残ります。

この様な課題が解決され、更に良質な冠動脈の画像が得られる様な方向で改良、開発は進んでいます。

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